#高校世界史B 第4章 イスラーム世界の形成
山川出版社高校世界史B第4章イスラーム世界の形成より問題を抜粋しました。教科書と資料集等を読み込めば必ず解ける問題ばかりなのでぜひ挑戦してみて下さい。もし誤りがある場合はTwitterで教えていただけるとありがたいです。
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正答率などの反映は少し遅れることがあります。
1. 622年のムハンマドの宗教的大移住の名と移住先Bの都市名の組み合わせとして正しいものは?
- ヒジュラ メッカ
- ジハード メディナ
- ヒジュラ メディナ
正解は「ヒジュラ メディナ」です。イスラーム教を唱えたムハンマドはメッカ(地図中A)の保守派大商人より迫害を受け信者とともにメディナ(地図中B)に大移住します。これがヒジュラ(聖遷)です。ここでウンマ(共同体)を立て、彼らはメッカへの反撃に転ずることになります。ジハード(聖戦)はムハンマドの死後、カリフの指導の下に起こったアラブ人の征服活動です。
2. イスラーム教の特徴を述べた文として、正しいものは?
- イスラーム教の聖典であるコーランはペルシア語で記されている。
- 六信五行の五行の内には、信仰告白・礼拝・断食などムスリムの行為が含まれている。
- ムハンマドは異教徒として、最初からユダヤ教徒とキリスト教徒には信仰の自由を認めなかった。
正解は「六信五行の五行の内には~」です。六信五行でムスリムの信仰と行為の内容が簡潔にまとめられており、いかに宗教が信仰・社会・生活に影響を及ぼしているのかよくわかります。コーランはアラビア語で記述してあり、イスラーム世界では啓典の民としてユダヤ教、キリスト教にも信仰の自由が認められました。
3. イスラーム世界に関する次の選択肢の内、正しい順で並んだものは?
正解は「B→C→A→D」です。それぞれA:711年(西ゴート崩壊、征服活動は8世紀序盤から)、B:632年、C:651年(事実上の崩壊は642年ニハーヴァンドの戦い)、D:732年 になります。
4. ウマイヤ朝に関する次の文の内、正しい内容のものは? 2021南山大改
- イスラーム教徒には民族に関係なくジズヤ(人頭税)が免除された。
- ムアーウィアによってたてられた。
- 首都バグダードを造営した。
正解は「ムアーウィアによってたてられた。」です。第4代カリフのアリーが暗殺され、ダマスクスでカリフを自称したムアーウィアは同地にウマイヤ朝をたてます。高校世界史の範囲ではダマスクスに都をおいたのはウマイヤ朝ぐらいなのでバグダード等、他王朝の都とも関連付けて覚えましょう。アラブ人の特権も存在し、マワーリーである非アラブ人教徒はジズヤ(人頭税)とハラージュ(人頭税)を負担していました。
5. アッバース朝に関する次の説明文中の空欄に当てはまる最も適当な語句の組み合わせについて正しいものは? 2019龍谷大改
- A:750 B:d C:b
- A:732 B:c C:b
- A:661 B:a C:c
正解は「A:750 B:d C:b」です。アッバース朝は750年、ムハンマドの叔父の子孫であるアッバース家が革命を成功させ、成立しました。バグダードを造営した第2代カリフはマンスール、最盛期の第5代カリフはハールーン=アッラシードです。アブー=バクルは初代カリフ、アル=アッバースはアッバース朝の創始者です。
6. アッバース朝の政治・社会について述べた次の文の内、正しいものは?
- シャリーア(イスラーム法)はウラマー(法学者)の間で盛んに研究されたが、政治には活かされなかった。
- アラブ人の特権は次第に失われ、イスラーム教徒の非アラブ人はジズヤ(人頭税)が免除された。
- 王朝後期ではカリフの主権が縮小し、エジプトではファーティマ朝、次いでトゥールーン朝が成立した。
正解は「アラブ人の特権は次第に失われ、~」です。アッバース朝ではイスラーム教徒のアラブ人と非アラブ人の平等化が図られ、ジズヤの免除、官僚制度の改革と様々な場面でウマイヤ朝との違いが確認できます。エジプトではトゥールーン朝に次いでファーティマ朝が成立し、カリフ政治はシャリーアに基づいて実施されました。
7. 下の写真はイベリア半島のある王朝が作ったメスキータ(モスク)である。この王朝の名とメスキータが存在する都の名として正しい組み合わせのものは?
- ファーティマ朝 コルドバ
- 後ウマイヤ朝 グラナダ
- 後ウマイヤ朝 コルドバ
正解は「後ウマイヤ朝 コルドバ」です。ウマイヤ朝が崩壊するとウマイヤ朝一族のアブド=アッラフマーン1世はコルドバを都に後ウマイヤ朝を成立させます。メスキータ、王宮等、独自の建造物が建てられ繁栄し、カリフを自称しますが、キリスト教徒のレコンキスタ、国内での内紛で次第に衰退します。ファーティマ朝はエジプト、グラナダは半島最後のイスラーム王朝のナスル朝の拠点です。
8. ファーティマ朝に関する次の文の内、正しい内容のものは?
- 都のカイロにはアズハル学院が作られ、シーア派の教理の研究が行われた。
- この王朝は急進的なスンナ派が作り出したアラブ系の王朝であった。
- セルジューク朝、後ウマイヤ朝と並んでカリフを自称し、3人のカリフが乱立する分裂状態を作り出した。
正解は「都のカイロにはアズハル学院が作られ、~」です。モスク付属のアズハル学院は時代を超えてイスラーム教理研究の中心的なマドラサでした。3人のカリフが乱立した時代を構成したのはセルジューク朝ではなくアッバース朝、ファーティマ朝は急進的なシーア派の王朝です。
9. 次の説明文中の空欄に当てはまる最も適当な語句の組み合わせとして正しいものは?
- A:ブワイフ朝 B:大アミール
- A:セルジューク朝 B:大アミール
- A:セルジューク朝 B:スルタン
正解は「A:ブワイフ朝 B:大アミール」です。シーア派であるイラン系軍事政権のブワイフ朝はアッバース朝の弱体化に乗じてバグダードに入城しカリフから大アミールに任じられます。シャリーアの施行権を手に入れた彼らの下、イスラーム世界の変革時代が始まりました。ブワイフ朝の後にバグダードに入城したセルジューク朝はカリフからスルタン(支配者)の称号を授かってるのでしっかりと区別して覚えましょう。
10. 次のイスラーム重要語と意味の組み合わせとして正しいものは?
- ミスル:共同体 ジハード:聖遷
- スンナ:ムハンマドの言行 ヒジュラ:聖戦
- ハラージュ:地租 ハディース:ムハンマドの伝承
正解は「ハラージュ:地租 ハディース:ムハンマドの伝承」です。
ミスル:軍営都市 ジハード:聖戦 ウンマ:共同体 スンナ:ムハンマドの言行 ヒジュラ:聖遷
イスラーム重要語は沢山あるので一つずつ確実に覚えましょう。
#高校世界史B 第4章 イスラーム世界の形成
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