実際にあった災害、その被害の実態と原因。 #防災クイズ-中級(実例編②)
平成年間に実際におこった災害被害を中心とした問題です。成否にかかわらず、解説文を読むことで、より過去の災害に対して知識を深め、今後の災害に生かして頂くことを目的としています。
ビュー数4299平均正答率65.0%全問正解率2.7%
正答率などの反映は少し遅れることがあります。
1. 平成の雲仙普賢岳噴火において、降雨時に発生し多くの家屋を倒壊させた現象は何でしょうか。
火山から噴出した火山灰や岩石などが降り積もった後に雨が降ると、一気に流されて土石流が発生します。雲仙普賢岳の活動時には人の背丈を超えるほどの大岩も流されました。
自分の住んでいる地域の上流域で噴火が発生した際には、降水状況を確認して避難も考えるようにしましょう。
2. 1999年8月14日に発生した玄倉川水難事故。13名が亡くなる惨事になりましたが、この時世間の非難を浴びたのは誰によるどういう行動でしょう。
- ダム職員による放水操作。
- 一部のキャンプ客が退避勧告に従わなかったこと。
- 職員や警察による退避勧告の遅れ。
この事故の前日より上流で大雨となり、その影響で上流のダムを放流すること、その為この付近は危険となる事がダムの職員より予め勧告されていました。殆どの人は指示に従いましたが、このグループのみ危険箇所に留まり続け、結果濁流に巻き込まれる事となりました。
この件に関しては、被害に遭ったグループが勧告に対して挑発するなどの行動も映像記録として残されています。
非常時においては然るべき指示に従ってください。
3. 平成30年7月豪雨では岡山県真備町にて51名もの犠牲者を出したバックウォーター現象が話題となりました。この現象が起こる場所は?
バックウオーター現象とは川の合流部において勢いを増した本流に支流の水が合流出来ず、本流の水が支流の合流部より上流側にあふれ出してしまう現象のことを言います。これによって支流側で堤防が多数決壊、真備町では広い範囲に浸水被害を出しています。
合流部が近い支流沿いにお住まいの方は支流の水量だけでなく、本流側の水量も避難の判断材料としてください。
4. 平成21年7月豪雨にて山口県防府市では大規模な土石流が発生し、とある施設で7名もの犠牲者を出す結果となりました。この施設とは。
この災害において被災した該当の介護老人施設では施設の一階部分に土石流が流れ込み、一階にて食事を終えた入居者7名が生き埋めとなりました。
最近では自治体からの避難情報発表前に施設の所有者の判断により予め入居者を避難させておく等の事例も増えてきましたが、身近に高齢者や障碍者等が居る場合、災害に対する情報を予め把握しておき、早めの避難を心がけましょう。また、避難準備・高齢者等避難情報も参考にしてください
5. 平成30年大阪地震は通勤・登校時間帯に発生した直下型地震と言うこともあり、路上で被災した人達も多数居られました。この時問題となった構造物は。
この地震においては登校中に倒れてきたブロック塀の下敷きになり、小学生が犠牲となるという大変痛ましい事故がありました。
ブロック塀に限らず、耐震基準や点検基準が存在しない構造物や私有地の構造物などは耐震設計やその後の点検なども不透明で、このような構造物は地震が来たら倒れるかも知れないと思って行動しましょう。
大きな地震が起こったときは道路の真ん中など、倒れたり、ものが落ちてこない開けた場所へ!
6. 2000年有珠山噴火の際、山麓が廃墟となる等各所で被害を出したにも拘わらず、人的被害は殆どありませんでした。理由として間違っているものは。
- 350年にわたる噴火の記録の活用。
- 日頃からの防災教育や迅速な避難判断。
- たまたま居住地域に影響がなかった。
有珠山においては350年前からの噴火の記録が明確に残っており、事前にある程度噴火の予兆を察知出来る態勢が整っていました。
また、地元においても温泉などによる「火山の恩恵を受けている以上、噴火の際に影響が出るのは仕方が無い」と言うこともあって、普段から防災教育に力を入れるなど官民ともに防災に対する意識が高く、それが被害を抑える結果に繋がったと言われています。
7. 東日本大震災による津波の影響を受けた宮城県山元町中浜小学校。避難者を津波から救った次の対策のうち間違っているものは。
- 意見を元に避難用の外階段を設けた。
- 意見を元に学校を移転した。
- 意見を元に敷地全体をおよそ2メートルかさ上げした。
この中浜小学校には屋上の屋根裏倉庫にに90人の児童や地域住民が避難しましたが全員一命を取り留めています。
小学校建設時にいざというときに児童や住民の命を守る施設を作るための意見交換を重ねたことや浸水した教室等の姿をありのままに残したことが評価され、2020年グッドデザイン賞に選定されました。
同じ様な動きが広がることを願うばかりですが、機会があれば一住民として積極的に参加するのも良いでしょう。
8. 平成28年に発生した新潟県糸魚川市における大規模火災は失火が原因とされていますが、被害が広がった要因の一つとされているものは。
- ガストフロント
- 日本海寒帯気団収束帯
- フェーン現象
平成28年12月22日、日本海を東に進む低気圧に向かって強風が吹いており、北陸地方ではフェーン現象が発生していました。
フェーン現象は低気圧に向かって吹き付ける風が山を越えることで気温が上昇する現象というイメージがありますが、山を越える際に雨として水分を放出するため、山を越える前より空気は乾燥します。
こういった気象状況の時には火の取り扱いに十分注意してください。
9. 平成6年から7年にかけ、西日本を中心に発生した大規模な渇水ですが、その時の状況を表わした文章のうち、正しい物は次のうちどれ。
- 給水制限が一年以上長引いた自治体もあった
- 夜間断水があったものの半年以上長引いた自治体はなかった
- 夕方の5時間を除き断水となった自治体があった
高松市や松山市では16時から21時までの5時間を除き断水となったり、福岡市などでは夜間断水が半年以上(福岡市で295日間)続きました。他にも倉敷市で8時間給水に踏み込んだり、長崎県では1日あたりの平均断水時間が20.5時間にも及んだ地域もあったりと、深刻な事態でした。
この時琵琶湖の水位も123cm低下し、大阪市等で水道の減圧を実施するなど、水が豊富とされる地域にも影響が及んでいます。
10. 平成年間に発生した地震の中で唯一全ての都道府県で震度1以上を観測した地震は?
- 2015年の小笠原諸島西方沖地震
- 2004年の紀伊半島南東沖地震
- 2011年の東北太平洋沖地震
2015年の小笠原諸島西方沖地震は682kmもの深さで発生したM8.1の深発地震で、観測史上初めて47都道府県の1箇所以上の観測所で震度1以上を観測しました。
深発地震だったこともあり、広い範囲で異常震域が発現し、例えば福岡県柳川市で震度3を観測するなど、離れた場所であっても地盤が弱いところなどを中心に、周辺より強い揺れを観測した地域が数多くありました。
実際にあった災害、その被害の実態と原因。 #防災クイズ-中級(実例編②)
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