実際にあった災害、その被害の実態と原因。 #防災クイズ-中級実例編①
平成年間に実際におこった災害被害を中心とした問題です。成否にかかわらず、解説文を読むことで、より過去の災害に対して知識を深め、今後の災害に生かして頂くことを目的としています。
ビュー数5484平均正答率63.8%全問正解率5.6%
正答率などの反映は少し遅れることがあります。
1. 1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災。その犠牲者の8割以上を占めると言われる死因は?
阪神淡路大震災における死者の8割以上が建物等の倒壊による圧死だったと言われています。更に火災などの原因によって亡くなられた方も、家や家具などの下敷きになった結果、逃げられなくなった人が多かったのです。
倒壊した建物の多くが震度6程度以上の地震を想定していない旧耐震基準により建設された、「既存不適格住宅」であったことも報告されています。
2. 記憶に新しい平成30年豪雪(福井豪雪)。次の記述のうち間違っているものは?
- 車中におけるガソリンの不完全燃焼による一酸化炭素中毒で亡くなられた方も居た。
- 死因別では除雪作業中などの転落死が大半を占めていた。
- 負傷者の合計は福井県が一番多かった。
内閣防災のデータでは、負傷者が一番多かったのは東京都で、都心でも20cm以上の積雪を記録した1月下旬に592名もの方々が軽傷を負っています。これは人そのものが多い事が理由でもありますが、都心に住む人たちが雪に不慣れであることも原因の一端となっています。
積雪・凍結時の歩き方を身につける、車の冬支度を整えておく等、普段雪が少ない地域でも一定の心構えは必要です。
3. 1993年、奥尻町に多大な津波被害を出した北海道南西沖地震。奥尻町への津波の到達は地震発生後から何分後以内と言われているでしょう。
推定ではありますが、早い場所でおおよそ5分以内であったと言われています。車での避難中や、避難前に用を済ませようとして津波の被害に遭われた方も少なからず居た模様です。大きい揺れがあった場合、急いで徒歩で高台に逃げましょう。
4. 2011年3月12日、最大震度6強を観測する長野県北部地震が発生。この地震に対し、支援や報道体勢の遅れが指摘されていますが、主な理由は。
- 県境付近という立地であった為、支援を求める声が遅れた。
- 全容の把握が遅れ、緊急事態という認識に至らなかった。
- 報道や支援が前日に発生した東北太平洋沖地震に集中した為。
この地震は、2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震の翌日に発生し、各自治体のみならず、長野県内の支援班も多くが東北地方へと向かっていました。また、報道態勢も東北地方太平洋沖地震の方に人員時間共に割いており、詳細な報道がなく、この地震を知らなかったという人も数多く居ます。
同時多発的な災害で公的、私的な支援が遅れるという可能性も頭に入れておかなくてはなりません。
5. 四国・関西に非常に強い勢力のまま上陸した平成30年台風第21号。関西空港が水没する被害を出しましたが、その大きな原因は何でしょう。
台風の低圧部が周囲の海水を吸い上げることで、近畿及び四国各地に記録的な高潮となり、関空島に至ってはほぼ全域が水没しました。また、強風・高波も伴ったことで関西の沿岸部を中心に浸水の被害をもたらし、関空連絡橋へのタンカー衝突事故も起きています。
海に近い低地では台風接近時、高潮・高波に警戒が必要であると共に、船をお持ちの方は適切な対応が求められます。
6. 2011年に発生した東日本大震災ではある石碑に刻まれた戒めの言葉を守った住民が津波の難を逃れ、話題となりました。その刻まれた言葉とは。
- 此処より下に家を建てるな
- 大地震が来たら此処より上に避難せよ
- 津波てんでんこ
岩手県宮古市重茂姉吉地区では、明治、昭和年代に起こった2回の津波被害で、何れも部落が壊滅状態に陥ったことにより、津波が到達した場所に石碑を建て、ここより下に家を建ててはならないと子孫を戒めました。
なお、誤答の津波てんでんこは三陸地方に昔から伝わる口碑で、「津波が来たら、取る物も取り敢えず、肉親にも構わずに、各自てんでんばらばらに一人で高台へと逃げろ」という意味となります。
7. 平成28年熊本地震では4月14,16日の2回、最大震度7を観測。規模が大きかったのは16日ですが、これを境に防災上使わなくなった言葉とは。
この地震では問題文の通り、4月14日と16日の2回にわたり最大震度7を観測しましたが、16日の地震の方が規模が大きいものとなりました。
この教訓を生かし、大きい地震(最大震度5弱以上) が発生した後に行なう気象庁の記者会見では、最初の地震より小さい地震を思わせる「余震」という言葉を用いずに、「同程度の規模の地震が発生する可能性がある」等という表現を用いて警戒を呼びかけるようにしています。
8. 2014年御嶽山噴火で多くの人が亡くなった直接的な原因となった現象は何でしょうか?
火山ガスは風で流されて大きな影響は与えませんでした。また、火砕流は温度が数十℃程度のものだったので致命的なものではありませんでした。一方で、火口から噴出した岩石に当たり多くの方が亡くなられました。
この噴火は噴火警戒レベル1の中で起こったものであり、観光客等当時現場に居た人が油断している中、起こったものと言えます。レベル1の状況下においても、活火山に居ることを頭に入れて行動する必要があります。
9. 2004年の新潟県中越地震では避難者が多数発生し、やむを得ず車中避難した方々がある症状で亡くなられました。その症状とはなんでしょうか。
- ヒートショック
- エコノミークラス症候群
- クラッシュシンドローム
新潟県中越地震では避難者が最大で10万人以上に達し、避難者同士の衝突も絶えず、心労で亡くなられるなどと言った「震災関連死」が多数発生しました。
この状況下、やむを得ず自家用車で避難生活を送る人も数多くおり、エコノミークラス症候群を始め心筋梗塞や脳梗塞、一酸化炭素中毒等が原因の震災関連死も多数発生しています。
狭い場所で避難生活を送る際は、時折外で体を動かすなど、体のケアを怠らないようにしましょう。
10. 平成30年夏、埼玉県熊谷市で41.1℃の最高気温記録を更新した猛暑で、気象庁臨時会見をきっかけに新語・流行語大賞にノミネートされたのは何?
平成30年7月豪雨の後、東日本・西日本を襲った記録的な猛暑です。7/23気象庁が臨時会見で「命の危険があるような暑さ」「一つの災害と認識している」とコメントし、「災害級の暑さ」が新語・流行語大賞にノミネートされました。全国で7月に熱中症で54,220人が緊急搬送され、死者は133人に。気温や湿度が高い時は、こまめな水分補給、十分な休養、十分な栄養補給が必要です。体調が悪い時はしっかり休みましょう。
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