〜無機化学分野〜 #受験化学知識チェック_#1
ビュー数1172平均正答率59.4%全問正解率4.4%
正答率などの反映は少し遅れることがあります。
1. 鉄イオンにヘキサシアニド鉄酸イオンを加えることで呈色反応が起こるのは有名ですが、価数が等しい鉄イオンと錯イオンの組合せは呈色しますか?
引用元: https://www.irasutoya.com/2013/03/blog-post_2868.html?m=1
鉄(Ⅱ)イオンとヘキサシアニド鉄(Ⅲ)酸イオン→ターンブル青
鉄(Ⅲ)イオンとヘキサシアニド鉄(Ⅱ)酸イオン→ベルリン青/ペルシアン青/紺青
濃青色ではありませんが、同じ価数同士でも、2価同士だと青白色、3価同士だと暗褐色の呈色を示します。
2. 鉄は6配位の錯イオンを形成しますが、この八面体構造において、配位子が3つずつ同じものが結合しているとすると、異性体は幾つになりますか?
引用元: https://free-designer.net/archive/entry106783.html
配位子の結合する位置によって、この場合はfacial型(fac)とmeridional型(mer)のふたつが考えられるので、答えは「2」となりますね。詳しい判断方法は、ご自身で調べてみてください。意外とミスります。
3. クロム酸イオンと特定の金属の反応はよく問題として取り上げられますが、銀は何色の沈澱を形成しますか?
引用元: https://www.irasutoya.com/2012/11/blog-post_5.html?m=1
バリウムイオンと鉛イオンの場合は黄色沈澱になりますが、銀の場合は注意が必要で黄色ではなく赤褐色沈澱となります。
4. 生体内物質の結合には欠かせない水素結合ですが、これは電気陰性度の大きな原子に結合した水素原子のみが形成できるものです。その理由はなんですか?
- 安定な分子が多数結合に関与できるようになるから
- 電気陰性度の大きな原子から水素原子へ電子が供給されるから
- 電荷の偏りが著しいために、正負で引き合う力が生じるから
電気陰性度が大きいからといって、その原子と水素原子の間の結合が強まるということはありません。また、電気陰性度は電子を引きつける強さです。
5. 水和物は加熱することで脱水が起こりますが、硫酸銅(Ⅱ)五水和物の水和水の分子の減少の仕方として正しいのは以下のうちどれでしょう?
脱水の仕方は縮退などを考えなくてはなりませんので詳しい説明は省きますが、計算問題などとして出題された際には覚えているとタイムロスを削ることが出来るのでオススメです。
6. アルミニウムは溶融塩電解で製錬しますが、普通の電気分解では製錬が難しい理由を簡潔に述べているものを選んでください。
- アルミニウムはイオン化傾向がとても大きいから
- アルミニウムは水に入れると火花を出して反応するから
- アルミニウムの表面に緻密な酸化皮膜が形成されるから
ボーキサイト中から、バイヤー法によって純度を高めたアルミナ(酸化アルミニウム)を取り出します。そして、これを溶融塩電解(ホール・エルー法)で酸化還元反応することでAlの単体を得ます。この酸化還元反応において水が存在すると、Al³+の還元は後回しにされてしまい収率が下がります。イオン化傾向がH+より大きいので、2H₂O+2e-→H₂+2OH-(2H++2e-→H₂)の反応が優先してしまうのですね。
7. 大仏の金メッキやキュリー夫人のRa単離実験で見かけるように、目的の金属と合金を形成するこの金属は特徴的な性質を持ちます。それは何でしょうか?
引用元: https://www.irasutoya.com/2016/12/blog-post_31.html?m=1
- 合金の色が金色に光る
- 沸点が低い
- 合金の中に目的の金属が選り分けられてくる
出題した金属はHg(水銀)です。合金はアマルガムと呼ばれます。密度が大きい(比重が1より大きい)ため、水銀柱の実験でも重宝されていますね。
また、沸点が他の金属と比較して低いため、目的の金属が酸化されない条件下で加熱すると水銀が蒸発し、水銀以外の金属が選り分けられるのです(アマルガム法)。かつては灰吹法という方法も存在していましたが、それよりもコスパがよろしいのがこの方法です。
8. オゾンの正しい構造は、以下のうちどれですか?以下の電子式をヒントにしてもらって構いません。
引用元: http://mikecat.org/zome/molecule.html
非共有電子対(ローンペア)は、他の結合と特に反撥しやすいという性質があるので、直線にはならず折れ曲がります。正三角形を作るとすると、理想的な結合角から大きく離れてしまうなどして不安定であると予測することが出来ます。
ちなみに、こういった電子式から構造を判断するのにVSEPR(ヴァーサーパー)則という法則があるので、気になる方は是非調べてみてください。
9. 以下の選択肢から、金属の炎色反応が用いられているものを選んでください。
ケミカルライトは蛍光を利用しています。また、銀鏡反応は銀の酸化力の小ささを利用し還元することでAgの析出が起こっているのです。
夏の風物詩は、実は炎色反応を複雑に組み合わせた非常に繊細なものなんです。また花火の見え方が少し変わるかも知れませんね。
10. 酸化チタン(IV)は光触媒として注目を集めていますが、これを利用しているのは以下のうちどれでしょう?
酸化チタン(IV)は光が当たることで電子が励起するため、正孔(ホール)と呼ばれる電子が不足した箇所が生まれます。これが酸化作用を示すことで、酸化還元反応が促進されることで、酸化チタン(IV)を含んだ窓ガラスには水垢が出来にくくなるといった応用法が見られます。
〜無機化学分野〜 #受験化学知識チェック_#1
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