T-72シリーズの沼に落ちよう！ #T-72クイズ【中・上級編】

T-72の生産台数が最も多かったのは1988年で、ウラル車輌工場で1503両、チェリヤビンスクトラクター工場で307両の計1810両が生産された。

スーダンは少なくとも130両のT-72AVとT-72M1をウクライナ等から購入している。南スーダンも独立前にウクライナから101両のT-72AVをケニア経由で密輸入し保有している。エリトリアはT-55A/AM2を保有するが、T-72は保有していない。

旧ソ連圏の未承認国家のうち、沿ドニエストル共和国軍は母体となった駐留ソ連軍がT-64系列しか装備しておらず、T-72シリーズは保有していない。 ナゴルノ・カラバフはアルメニアから、ドネツク、ルガンスク(ノヴォロシア)はロシアからそれぞれT-72の供給を受けて運用中である。

T-72M1は、T-72ウラルやT-72Aと同じく車体正面にガラス繊維複合装甲を備えている。

写真のT-72ウラルは伊ガリレオ社が開発したTURMS-T射撃指揮装置を搭載した改修型(T-72 Sniper)で、シリア独自のものである。なお、TURMS-TはチェコのT-72M4CZにも採用されている。

写真はカザフスタン軍のT-72B(1989年型)である。 砲塔右の投光器からB3と、シングルピン式の旧型履帯を履き、DWE-BS風向センサーが搭載されていないことからBAと区別できる。

T-72B3はエンジン未換装の2011年型ではV-84-1を、エンジン換装を行った2016年型ではV-92S2Fを搭載し、V-84MSは搭載していない。 T-90はV-84MSを搭載しており、T-90AからV-92S2に変更された。T-72Bからの改修型であるT-72BAではエンジンをV-84MS(一部はV-92S2)に換装している。

一見するとERA未装備のT-72Bのようだが、よく見ると砲塔がT-72Aの073型砲塔である。 これはERAの装着に備えて発煙弾発射機を左にオフセットした1983年〜1984年前期生産型のT-72Aで、T-72AVに改修されずに残っているのは珍しい。

一見するとT-72B初期型に見えるが、砲手用暗視照準器がTPN-3であり、B型への生産移行期のT-72A(1984年型)である。 砲塔は077型と呼ばれる1984年型特有のもので、下面のラインがそれまでのT-72Aの073型ともT-72B/B1の100型とも異なる。

実はT-80Bは砲塔にT-72Aと同じシリカ系複合装甲を採用しており、砲塔形状もほぼ共通である。 T-72M1はT-72Aの輸出型であるが、こちらも本国同様にシリカ系複合装甲を封入している。 T-64Bは炭化アルミニウム系複合装甲を採用しており、砲塔形状も異なる。